機材の整理

少しずつ機材の整理を始めています。

 

手始めに長らくメインの撮影鏡筒として使ってきたタカハシのFS-60CB。

 

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専用の純正レデューサーとカメラ回転装置のセットで次のオーナーさんが見つかりました。

コンパクトな鏡筒でEM-200赤道儀に載せると少々の風ではびくともしない頼もしさと

重い一眼レフを背負ってもぐらつかない丈夫な接眼部で二枚玉ながら細かいことを気にしなければ写真撮影でも十分使える名機でした。

 

手放すまでにはずいぶん葛藤しました。

「頑張って最新の天体用冷却CMOSカメラとフィルターホイール・ナローバンドフィルターを揃えて一眼レフとは違う写真を撮ろう!」

赤道儀も処分すればもっと安価な中国メーカーの赤道儀に手が届く!」などなど。

 

でも一旦気持ちが離れるともう何もかも面倒になってしまうんですよね。

機材を一式入れ替えたらまた各ソフトの設定を一からやり直さなきゃならないし

実際テスト撮影しながら調整も必要になるかもしれない・・・

満足の行く写真が撮れる頃にはもう体が動かなくなっているかもしれない・・・

それどころかまた新しい機材が出て今買った機材がもう時代遅れになる・・・

ロシアとウクライナの戦争が長引けば半導体をはじめ様々な機材の値上げに歯止めが効かなくなる・・・

そんなことを考えたらもう望遠鏡や赤道儀がガラクタの山にしか見えなくなってしまいました。

 

 

ここでいきなりモニターキャリブレーションについて(専門的な話ではない)

 

以前の記事で天体写真という趣味に立ちはだかるいくつかのハードルについて書きましたが、まだありました。

天体にしても風景や人物にしても対象に拘わらず本格的に写真をやっている人は

PCのモニターをキャリブレーションしているようです。凄く簡単に言えば色の調整。

同じ画像をいくつかの異なるPCで見たときに感じたことがある人もいると

思いますが、モニターの機種ごとに微妙に色が違うことがあります。

また同じモニターでも長く使い続けていることにより色味や明るさが変わってしまうそうです。

ずっと同じモニターで画像処理しているといつの間にか本当の色がわからなくなって

いる恐れもあるんですよね。

※気にならない人はそれでも良いと思います。いくら経時変化で色が変わると言っても

白が黒に、赤が青になるわけでもないので。

こうした個体差や経時変化を補正しプリントした時などに正確な色を再現させるために必要な調整がモニターキャリブレーションであり、特にフォトコンに応募する場合には必須なようです。

 

私が知らなかっただけなのかもしれませんが、天体写真にある程度深入りしてから

そういう調整が必要だということを知りました。

 

こういう情報って何故いつも後から出てくるんでしょうね?

そんなに必要ならキャリブレーションの機材一式をPC或いはモニターの標準装備にすればいいのに。まあパソコンの使い道は実に様々ですから基本的なRGBがそれなりに見えていれば普通はキャリブレーションなんて要らないんですけどね。

 

モニターキャリブレーションにはハードウェアキャリブレーション

ソフトウェアキャリブレーションの二種類ありますがここでは詳述しません。

偉そうに解説するほどの知識も無いですし。

とにかくパソコン以外にまた余分にお金が掛かるわけです。

 

こうなってくると撮影用・画像処理用としてそれぞれ最低2台はPCを揃えるとして、キャリブレーション用のセンサーなどの機材は一台あれば使い回しできるとしても

総合的な「カラーマネジメントツール」となると10万円前後にもなります。

アホかと。将来的にフォトコン出品を意識してプリンターも揃えるとなると

PC関係だけで100万円は超えてしまいます。凄いですね。

天文雑誌のフォトコン常連の皆さんなどは物凄い投資をしているわけです。

とても付いていけません。

 

こんなカネの掛かる趣味からは逃げるのが一番!!

一定の財力が無きゃどうにもならないというのは、ある意味わかり易くて良いです。

嗚呼、格差社会

 

そんなわけで機材整理の第一弾としてFS-60CBを放出したことを報告させて頂きました。